ごみ袋について

2023年11月27日 11:00
《はじめに》
 一般廃棄物に分類されるごみは、雲南市と飯南町が設置した雲南市・飯南町事務組合(市町村と同じ地方公共団体です)が処理しています。もうちょっと詳しく言うと、当事務組合が5年ごとに「一般廃棄物(ごみ)処理基本計画」を定め、これに従って2市町内で発生するごみの収集・運搬・処理を行っているのです。
 家庭からのごみは、専用の袋に入れて出す方法と、直接ごみ処理施設に持ち込む方法などがありますが、専用袋については、事務組合の一般廃棄物処理手数料条例に「指定ごみ袋」として規定し、可燃・不燃・資源用にサイズや料金を定めています。この場合の料金は、商品代ではなく、ごみ処理手数料としての位置づけとなっています。
 当事務組合では、年間200万枚以上の袋を作製していますが、袋の材質は高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)の2種類です。可燃ごみ用にはHDPE、不燃・資源にはLDPEを採用し、それぞれ袋の厚みもサイズも異なります。
 袋は雲南市及び飯南町の入札参加資格者名簿登録業者を対象に競争入札を実施し、受託業者を決定して作製委託していますが、袋そのものは、受託業者の厳格な品質管理のもと、東南アジアにある国の工場で作られ、船便で日本に輸送される流れとなっています。発注から納品まで4か月程度かかりますが、袋製作に係る経費抑制から、海外製作による自治体が数多くあり、当事務組合もこの方法によっています。
 
《可燃ごみ用指定袋使用素材》
高密度ポリエチレン(HDPE)
 
《HDPEの特徴》
・引っ張り強度に優れています。
・耐熱性に優れています。
・耐寒性があります。
・薄いフィルムが製造できます。 

《採用理由等》
・家庭ごみは水分が多く含まれる台所ごみを中心に、重たくなりがちです。
・可燃ごみは毎日発生することから、袋に用いる素材は、なるべく薄くて軽いものとする必要があります。
・当事務組合が作製する可燃ごみ用指定袋の厚さは0.025mmと、非常に薄いです。
・ですが、ご使用いただいていてお分かりいただいているように、強度はしっかりあります。
・ごみに突起状のものがあっても簡単には破れません。
・ちなみに大サイズの袋は45ℓの容量がありますが、10㎏までの重さに耐える必要があります。
・こうしたことから、薄くて強い「高密度ポリエチレン(HDPE)」を可燃ごみ用の指定袋の素材として採用しています。
・指定ごみ袋を作製する市町村の多くが、同じ素材を使っています。
・当事務組合では令和5年度から雲南市、飯南町とも袋のサイズ、値段を統一しました。
・大45ℓ、中30ℓ、小20ℓの3種類から、用途に合わせてご利用いただけます。 

《不燃・資源ごみ用指定袋採用素材》
・低密度ポリエチレン(LDPE)
 
《LDPEの特徴》
・衝撃や薬品、耐水性に優れています。
・透明性が高いです。
・加工しやすいです。 

《採用理由等》
・資源物用の緑色の袋は、缶や瓶など、可燃ごみよりもさらに重たいものを入れる必要があります。
・不燃ごみ用も同様で、袋にはしっかりとした強度が必要となります。
・こうしたことから、HDPEよりさらに強度の強いLDPEを資源・不燃ごみ用の指定袋に採用しています。
・これらの袋の厚みは可燃ごみ用より厚く、0.03mmです。
・触った感じもすべすべツルツルした感じがあります。
・サイズは 不燃・資源用いずれも45ℓと20ℓの2種類となっています。
 
《指定ごみ袋制度について》
 全国には1,700を超える市町村がありますが、自治体がごみ袋のサイズや素材を指定して作製し、商店等で購入することでごみ処理手数料を納める、いわゆる「指定ごみ袋」の制度を採用していないところがまだまだたくさんあります。
 東京23区は全部、近いところでは広島市などがそうです。これらの自治体では、通常の家庭ごみであれば、丈夫な紙袋、使い古しのポリ袋、市販のポリバケツなどに入れて出せば足ります。料金は無料です。
 こうした事例は都市部に多く見受けられますが、島根県内19市町村はすべてが、指定ごみ袋制度を採用しています。この制度を採用するかどうかは各市町村の考え方によりますが、これを採用する理由は、なるべくごみを出さない、ごみを再利用する、ごみをリサイクルするという「3R」を進めるためです。お金を出してごみ袋を買っていただくことで、この3Rの取り組みを意識していただくこと、また、ごみを出す量に応じて料金を負担していただくことで、「負担の公平性」につながることとなります。
 当事務組合が定める「指定ごみ袋」には、以上のような背景があります。ごみ処理は市町村に責務がありますが、ごみを出されるみなさまにも当事務組合のごみ処理方式をご理解いただき、積極的な取り組みをお願いします。

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